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進さん(みやおすすむじゃないよ)

進さんはね、それはそれは素敵な方でしたよ。

初めてお会いしましたのはわたくしが19、進さんが21歳の時でございました。
もちろん昔のことでございますからね、親どうしが決めた事でしたけども。

すこし目をあげて進さんのお顔を拝見しました時、
とてもやさしい目をして微笑まれたんですの。
わたくしは大変緊張しておりましたのですが、その笑顔を見た瞬間に、
ホッと安堵いたしました。
この方となら、たのしい家庭が築けるのではないかしら、と。

それからはすべて順調に、婚礼のいっさいがとり行われました。
そうして新居にて進さんとの新生活がはじまりました。
進さんは偉いお医者さまで大病院の後を継がれる方でしたのですが、
威張るようなそぶりは少しも見せず、みなさまから
「若先生、若先生」と慕われるような方でございました。

わたくしもそんな夫に尽くすことができて、
それは張り切ってお料理やお掃除にせいをだしましたよ。
でもわたくしがお魚をうっかりと焦がしたりしまして
「ごめんなさい」とうつむいておりました時でも、
にっこりと鷹揚に笑いながら、
「これはこれで、新奇な味付けでいいじゃないか」
なんておっしゃって、笑いながら召しあがっていただけました。

ほんとうに、たのしく、幸せな日々を送らせていただいて。
それが一変しましたのは、あの戦争でございました。

進さんは一目を置かれる、大変立派なお医者さんでございましたので、
いわゆる「赤紙」は来ていなかったのですがある日。
お国から直々に、軍医としての招集がかかりました。
その時、わたくしのお腹には新しい命が宿っておりました。
しかしお断りすることなぞ当然できませんので、
進さんは、だまって、お国のお達しに、
天皇陛下のおことばに従いました。

いよいよ戦地へ赴く、その列車に乗り込む時。
もちろんお見送りに行きましたのですが、
いったん電車の中に入ってしまうと窓をあけてお目にかかる、
という事ができません。

それでもわたくしは必死で、進さん…、わが愛する夫の姿を探しました。
すると、白い手袋をした手が、ある窓のスクリーンを少し開けるのが見えたのです。
その瞬間、わたくしは「進さんだわ」と確信いたしました。
スクリーンは10センチほど空いて、そこで止まりました。
当然お顔もなにも見えませんのに、なぜでしょう?
わたくしには、すぐわかったのです。
それが進さんであると。
おかしいかしらね?でも今でも間違いはないと、わたくしは信じております。

それから、進さんがお帰りなったのは、小さいお箱におさめられてからの事でした。
何でも、戦地へ向かう船の上で爆撃にあい、そのままとの事でございました。

そのあと、わたくしは元気な男の子を出産いたしました。
進さんによく似た、とても賢くやさしい子でございます。

…という話を、その上品なおばあさまは私の母(進さんの妹の子)に
聞かせてくれたそうです。私の脚色ありありですのでご注意。
でも大筋はあってるはず。
進さんは長男で、その母である私のひい婆ちゃんは大変嘆き悲しみ、
なんと石碑を自宅の庭に作ったそうです。

結論?戦争反対。ぜってーはんたい。

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コメント

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戦争

本分も大義名分も建て前も理屈も一言で言えば「正義の違い」から戦争は起こるよね。
でもどんな宗教にも「戦争」を肯定する教えは本当はない。
政治も理念に争いはない。
欲だ。
自分が正しい理由はいくらでもあって、すべて一部の人間の欲から戦争は起こるんだろうな。
弱いものがいつもバカを見て犠牲になる。末端にはびこるいじめもスポーツの祭典も、根本な欲の種は同じ種な気がするな。
進さんがたくさんいて曾祖母さんもたくさんいた。
「戦争反対!」
「一度すべてをフラットにせよ!」
とまたどこかで戦争が始まる。

とりあえず

戸川純のナレーション、ゲルニカの配役で脳内再生しといた。

てかとみこママ、
「全弾撃ち尽くし外交」「平和の二文字も和平の二文字もございません」
の人じゃなかったんだ(笑   安心した。

焼酎力さま

欲。
ほんとうにそうだね。
そこにもっともらしい「理由」
を付けるのは、いやらしい事だ。

Imagineは理想だけど
やっぱりdreamerだよね。
でもそういう、意識は、つねに持っていたい。
たとえ戦争がなくならないとしても、
ましてや今や親だしね。

爆撃で一瞬にしてたくさん死ぬ。
その一人一人に、家族や、好きな人や、大切なものがあった。
積み上げてきた人生があった。
それは敵にも味方にも、同じぐらいの。

戦争がどんだけ苦しく無意味でつらい「だけの」ものか、
を伝えていきたいよ。


金魚主さま

その配役は…、
アリですね◎

鳥肌実見に行った時、
二つ隣に座ったオッサンがかなりマジな感じだった。
まあ題名も「全国時局講演会・○ね!今こそお国の為に」
とかなので、ウッカリしちゃったんだと思う。

で、ライブ演説はかなりきわどい事まで言うので
その辺は、まあ、リアル・ライトなウイング的な方も
楽しめたかな?と思うけど、
第2部・歌謡ショーでブリーフ一丁で
車輪に入ってごろんごろん舞台を回ってたけど、
あれどうだったろう。
と心配になったよ。
※○は死、NGワードみたい。

なんかさぁ

「りぼん」 「マーガレット」 「花と夢」的な
少女漫画チックな文体。
それもレトロちっくな。
2~3話読んだことあるけどまったく記憶も無いが
「はいからさんが通る」チックですな。
いい文章です。
情景が頭に浮かんできました。
そのみやおすすむさん。
絶対長身ですな。

あっ!

最後に言うの忘れた。

Love & Peace

華丸さま

それがさ、「はいからさん」
読んでないのよーなぜか。
いかにも好きそうな、古い時代の話なのにね?
あんなに漫画ばっか読んどったのにね?
そういう変な真空スポットあるんだなあ私。

この話を聞いたのは10代のころなんだけど、
大変印象深くてね。
私も進さんは長身ハンサムで再生してる(笑)


あ、

Love & Peace & Viva! Peach尻
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とみー

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